テレビのニースでは、グレーのスーツに身を包み整列した大手企業の新入社員の入社式の映像が、4月始めの恒例行事としてお決まりどおり数多くクローズアップされていました。
もっとも、筋金入りニートのあわほとしては、凹む映像ナンバーワンでございます。
2012年度の大卒就職率は、80・6%。
対して、発達障害者の場合は、30.6%(注、但し、現実はもっと厳しいらしく、とくに、アス特性のこだわりは、大減点要因となるらしい。)
なのに、マスコミ各社は、この我々の約2・7倍もある偉大なる数値に対して、「今年も相変わらず長引く世界金融危機の影響を受け、依然として大変厳しい状況下での就職活動であった」と、日々ケチをつけているのであります。
あわほとしては、「君たちが発達障害者として生まれてきたのなら、この80・6%という数値がどれだけ有り難い状況を示唆しているのかを、身をもって知ることになるだろう!」と、叫んでやりたいところなのですが、残念ながらそうする権利をも私には与えられていないようでして・・・・・。
まあ、このように就職活動では、入口からして大きなハンディキャップを背負うことになる我々なのですが、学生時代には、何とかかんとか少しぐらいはバイトをして金を稼いでいた方々が、あわほを含め数多くいらっしゃいます。
それなのに、就職ではつまずき、そのまま不良症候群に突入する方々があわほを含めなんと数が多いことか・・・・・。
その大きな理由として、バイトには、学生に甘く、かつ、人間関係をも気にしなくてもいい、単純作業を主とする短期バイトが存在するからであります。
それは、1ヶ月、10日前後、1日単位などと多様で、時給も短期ゆえに割高!しかも高学歴だと、それだけで周りの人から敬意を表され、不器用な面もチャーミングな魅力として受け取られ、好感をも抱かれます。
あわほにおいては、この類のバイトを、おせち料理の詰め合わせ、紅茶や服のパッキング、ティシュ配り、テキ屋のバイトect・・・・・と、結構な数のバイトを周りにご迷惑をおかけしながら、経験した次第であります。
けれど、いざ大学を卒業してしまうと、これらのバイトをしているのは、「まともに就職できなかった落ちこぼれのすることだ」と、即、世間から認知されてしまいます。
そうなると、世間の甘く好意的な態度は一転して、劣等性を見下す蔑みの目に変わり、不器用さは不器用さとして、そのまま欠点として認知されてしまいます。
かつ、高学歴ニートに対しては、「偏屈であつかいづらい」という共通の認識が働くため、誰も雇ってくれようとはしません。
かような状況であるがゆえに、卒業後のバイトには困難がつきまとい(しかも時給が下がっている!)、たとえパートと名称が変わろうとも、実態は同じであります。
あわほの場合は、「こんなあつかいを受けるぐらいなら、ニートの方がまだマシ!」という結論に至ってしまい、現在もニート生活を続行中であります。(ホントに超情けないヤツである)
お次は、自らの反省に基づいて、正規雇用について考察していきたく存じます。
1・ 第3次産業(デスクワーク・サービス業など)は、高度の同時処理能力が求められるので、それがない人間は、出だしからして超不利なのであります。それプラス人間関係の不全感や技能面での能力不足が加算されると、もうお手上げ状態!即ち、ドロップアウト!でごさいます。
2・ 第2次産業(工業・製造業など)は、体力と作業の正確性や緻密性が求められるため、協調性運動障害や注意欠陥を抱え込んでいると、全く使いものになりません。
3・ 第1次産業(農林水産業)は、まだ第3次・第2次に比べ発達障害者に向いていると言われています。
けれど、体力がなく、機械操作・運転ともに能力的に不可能である場合は、これまた全く使いものになりません。
おまけに発達障害者は、神経系機能自体に問題があり、体を上手く使いこなすことが不得手であるため、若くして体をつぶしてしまう可能性大であります。
なおかつ、水産業の場合は、協調性・結束性・瞬時の判断力が職務上要求されるため、もっとも発達障害者に向いていない職業のひとつであるといえるでしょう。
このように、第1・2・3次産業にも見放された結果、行き着く先は、人手不足が深刻化しているヘルパー業界であります。
この業界は、3Kであるゆえ、多くの定型発達者の皆様方から敬遠されているため、いまや体質的に発達障害者を最も多く受け入れてくれる、ふところの深い存在となっております。
しかしながら、大抵の方は(ごく一部の例外を除いては)残念な結末しかむかえません。
かって、ADHDの疑いありの私の幼なじみだった友人が、この業界で働いておりました。
聞くところによると、労働条件はうわさどおり劣悪で、休日殆ど無しの長時間過酷労働、大卒初任給にも満たない低賃金、人間関係の陰湿さ、周囲の人間の無教養さが、すべて出揃っているといった感じでした。
もっとも、その友人は、給料や労働面においては始めから腹をくくっており、患者の世話や患者とのコミュニケーションづくりは得意だったとの事。
しかし、同僚たちとのコミュニケーションづくりは上手くいかず、また、社会の底辺へ行けばいくほど、人間関係の陰湿さを日々やり繰りする能力が要求されるという業界体質に馴染めず、3個ほどの病院を転々としたあげく、体も精神もボロボロのなり仕事を辞めてしまったらしいのです。
その友人というのは、あわほに比べれば社会適応はまだマシで、頭の回転も意外と早く、生理的嫌悪感にも仕事となるとうまく対処できるタイプなのですが、仕事で自滅してしまったことには変わりありません。
5、 これで、最後の砦であるヘルパー業界にも見放されてしまう(あるいは、あわほのようにその入口からしてダメな)発達障害者たちは、いったいどのようにすればいいのでしょうか?
選択としては、あわほのようにグウタラニートになるか、そこから脱出しようとするガッツのある人は、職業訓練を受け、なんとしてでも少しぐらいは自分の希望に沿うような職業をつかみとり、それを続行していくしか道がありません。(後者は狭くて細い道なのだが・・・・・)
6、 そしてまだ学生である発達障害者諸君にあわほが声を大にして言いたいのは、世の中底辺へ行けばいくほど、
レベルの低い人間の数も多くなり、人間関係もより陰湿でネチッこく粘着質になるということです。(あわほの場合は高校の寮生活でそれを経験済み)
また、3Kジョッブというのは、労働環境そのものが劣悪で、命にかかわる仕事が多いのも明白な事実です。
それを回避するためには、必要最低限の精神安定性・強靭な精神力を習得し、地球対処ガイドブックを片手に携え、同時に、学業にも励みいい大学に進み、かつ、社会で役立ちそうな技能面でのスキルをも習得することが先決です。
それでいて、海外のどんな僻地に転勤になろうが、文句を言わず仕事の出来る忍耐力を兼ね備えた人間になって下さい。
ただし、どんな立派な企業に就職しようとも、入社後数年間はサル山の最下層にぶちこまれ、ビシビシとしごかれるという事を最初から大いに覚悟しといて下さい。
あわほが今言っていることは、単なる理想論に聞こえるかもしれませんが、ニートやワープアになるのが嫌だったら、他の人の20倍以上の努力をするしか術はありません。
なんせ、定型発達者でもワープアな人間は山ほどいるわけですから・・・・・。(注、ニートはどうだかわからないのだが)
もっとも、知能や発達の凹凸の度合いにより、ある程度制限が課せられます。
ご利用」と見極めは計画的に!
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