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発達障害あわほの日記

発達障害である"あわほ"が、日々の思いや過去の出来事から考えたことをつづります。同居人であるオカメインコ♂の"のぶりん"も時々登場します。 当ブログはリンクフリーです。

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物に対する認知障害



発達障害者の中には、人の顔と名前を一致させることに問題を抱え、社会生活に不都合をきたしている方が数多くいらっしゃいます。

かくいう私もそのうちのひとりで、高校時代寮に入るなり後輩諸君から、「あわほ先輩、早く人の名前を覚えて下さい!」
と、そりゃまあブーイングの嵐でごさいました。そのことが後輩諸君からナメられる大きな第1歩となってしまったものですから、もうどうしていいことやらと・・・・・。

今でも私は相変わらずで、女子アナの超美人なお顔ですらうまく認識出来ず、「この人うわぁ~、めっちゃ美人やなあ~。誰やろ?」というと、夫から、「おまえ、なんかい同じこといっているねん。いいかげん覚えろよ!」とよくいわれます。(とくに、ウッチーの場合は、彼女をテレビで見るたび30回以上同じことを繰り返していた)
ちなみに、女子アナによっては、「うわぁ~、めっちゃ美人!」「この人女子アナのくせに大したことないなあ~」と、同じ人でも、日によってコロコロと認識が変わり、同一人物が全くの別人に見えてしまいます。

かたや、発達障害者のなかには、人の顔の認識の困難さを抱えているものの、物に対する認識はかなり得意で、それを職業として活かしている幸運な方も結構いらっしゃいます。

しかしながら私は、人の顔、名前の認知障害もさることながら、物に対する認知にも重度の障害を抱えております。それには、大きく分けて2つの症状がございます。

1、自分の物をいまひとつ上手く認識出来ぬがゆえに、明らかに自己の所有物である物を他人の所有物かと思ったりして不安になる。(但し、他人の物を自分の物だと誤認する症状はない)

この症状が最初に発症したには、幼稚園の時でした。
私は当時「あわほ」(仮名)と、でっかく油性ペンで書かれたピンク色のポケットティシュをいつも短パンの後ろポケットにつっこんで、通園していました。
そしてやっかいなことに、このポケットティシュなるものが、私が動こうが動くまいが事あるごとに、ポロッと、後ろポケットから出て前後逆向きのかたちで、床へ投げ出されてしまうのでした。
それから床へ投げ出されたポケットティシュに気づくや否や、私は漠然とした意識の中でそれを見つめ、これは私のモノなのかそれとも、他人のモノなのかと強い不安感にかられました。
もしもこれが他人のモノで、私がそのままポケットにつっこんで知らん顔をしたら、「私は盗人だ!」というさらに強い不安感が次に襲ってくるのです。
それと同時並行して、これが自分のモノであったら先生に、「このティシュ落ちていましたよ」と告げるのは「恥だ!」という考えがよぎってきました。
この「私は盗人だ!」という罪悪感と「恥だ!」という葛藤に苛まれた結果、いつも結局罪悪感の方がまさり、「先生これ落ちていましたよ」と言って、先生に渡してしまうのでした。
すると先生はそのティッシュをいつも裏返して、「あわほ」と書かれた文字を指差しながらにっこりとして、私に返してくれました。
こんなやりとりが1日何度も繰り返されたのだから、かなり異常だったといえるでしょう。(注、先生の厚意があってかこのことは親に知らされることはなかった)

今から考えれば、そのティシュを前向きにして名前を確認しさえすれば済むことだったのですが、不思議なことにそんな知恵は思い浮かばなかったのです。(完全にドアホである)
もっともその前段階に、(主観的に)他人のモノかもしれないモノに近づき手に取るという行為自体が、犯罪であるという変な強迫観念もありました。(今でも他人のモノを手に取るという行為に極度の不安感アリ)

この不安症状は高校生になっても続き、遠足の時の部屋割りで同じだった子に、「この靴下あなたのもの?」と何度か尋ねてしまい、あとで大いに笑いものにされてしまいました。
ちなみに、私以外全員パンストを着用していたのでどう考えてみても、靴下そのものが他人のモノであるはずはありません。
なのに、モノの認識自体が曖昧で強迫観念もある私は、うまく客観的にモノを把握出来ないのでありました。

2、絶対に持参すべきモノを忘れてはいけないという強迫観念にかられて、何度もチェックしたあげく、逆に認識が曖昧になり、持参物の正確な置き場所を忘却しパニックに陥る。

高校生の時の冬休みに、元家庭教師だった人の滞在先にお世話になり、一緒に旅行にも出かけたことがありました。私は前日までには荷造りを済ませて、パスポートは絶対に忘れてはいけないと思い、ことのほか入念にチェックしたつもりだったのですが、チェックインしようとした時には、それが手元にない!という事態が発生してしまいました。仕方なくもう一度彼女の滞在先へ戻りチェックすると、パスポートはなぜか、持っていくはずのなかった別のカバンの中にスッポリと、収まっていたのでした。(なぜなんだ~!)
飛行機の方は幸いにもチケットがフレキシブルで乗り換え可能だったので、目的地の空港で彼女と落ち合うことができて事なきを得たのですが、それにしてもすごく焦りました。

とくに最悪な事態が、これまた高校生の時、スキー合宿のワンデーフリーパスがらみで発生しました。
このパスも忘れてはいけないと思い、スキーパンツの右ポケットを何度も何度も確認してから外出したのですが、いざリフトに乗ろうとすると、右ポケットにそれがナイ!ここは落ち着いて、右ポケットのみならず、ありとあらゆるポケットを何度もチェックしたのですが、ナイ!ナイ!ナイ~!
しぶしぶこわい担任の女教師に「パスを忘れてきてしまいました」と告白し、彼女と一緒に合宿所に戻り探したのですが、そこにもナイ~!
やむなくスキー場に戻って、再度右ポケットを探ると、なんと!アッタ~!のでありました。
バカ正直な私は、(やめときゃあいいものを)彼女に、「すいません。先生ありました」と告白してしまったあげく、「お前は2度も同じ過ちを犯した!」(つまり、スキー場で始めナイと言い、あとではじめから持ち合わせていたことに気づいたことを意味する)と、ヒステリックに怒鳴られ罵りまくられてしまいました。(このことは今でもフラッシュバックが起きる)

2、に関しては、うちの母にも私とよく似た症状があります。
先日、母は父と一緒に離婚届を役所に提出する日取りを予め決めていたのですが、その当日になって、その置き場所を完全に忘却してしまったのです。そして母が何時間も探しているのに父がしびれを切らして、離婚の期日が延期されてしまいました。(娘としてはやってられない!)

まあ世の中には、受験票を忘れてこられる方も一定数いらっしゃるようなので、2、の症状に関しては、発達障害者に限ったことではないかもしれませんがねえ。どうなんでしょう・・・・・?


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プロフィール

HN:
あわほ
性別:
女性
職業:
ニート主婦
趣味:
オカメインコの世話 睡眠
自己紹介:
新しく短文のパーソナルブログ「あわほのグチ&くだらない日常 withのぶりん」をはじめました。上記のリンクからご覧ください。

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