発達障害について語るとき、「のだめカンタービレ」の主人公、のだめの話が頻繁に話題にされます。(「のだめ」という文字を検索に打ち込むと、その後に必ずといっていい程「発達障害」の文字が提示されるほどに)
軽くおさらいしますと、のだめは、少女マンガの主人公であるにも関わらず、部屋はゴミだめ、洗濯物はためこむ、料理はダメ、風呂には入らない、ウキャア~などと奇声を上げる、千秋(彼氏)の部屋でエロサイトを見ておまけにいたずら書きをする、などの奇人変人ぶりを発揮します。
今回、第一に、私が、皆様にお話したいのは、ゴミ部屋ぶり、洗濯物、料理、についての、のだめとうちの母が酷似する点であります。
そして、かような共通の欠点があるにも関わらず、のだめはハッピー、かたや、うちの母はとてつもない程家庭に害悪をまき散らし、彼女自身も不幸であるという点であります。
まずは、ゴミ部屋ぶり、洗濯物、料理、についての、二人の共通点は以下のとおり。
1、のだめの部屋は、ダンボールに入ったままの荷物が、部屋中に散乱している。
(注、うちの母の場合は、ダンボールではなく、無数の紙袋、ゴミ袋、洗濯物のカゴ、に荷物を入れ、家全体を占拠している。また、私の机の中にも、ベッドの下にも、無造作に物を詰め込む。押入れの中は言うまでもない)
2、のだめは、洗濯物をカゴの中にあふれさせ、部屋の中にも、脱いだものをそのまま放置している。
(注、うちの母も、カゴの中の洗濯物をあふれさせている。ただ、脱いだものは無数のハンガー(クリーニング屋のハンガー)に汚らしく引っかけ、しかも、玄関を開けたそばからそれが出現し、おまけに部屋の中央にはひもを通し、ハンガーの数を補っている)
3、のだめは、料理が下手で、焼死体になった魚を千秋にプレゼントしている。(但し、千秋が料理を作ってくれるようになってからは、基本的にはお湯が沸騰しているのを見ているだけ)
(注、うちの母も料理が下手で、魚を焼くたびに焼死体にする。しかも母は、大量に魚の煮付けやおでんを作り、本人以外は不味くて誰も食べないので、それらを腐敗させ、部屋中に悪臭をばらまく。特におでんは、最悪中の最悪で、全体的にふやけまくっている上に、体にいいからと言って、煮干を取り出さないので、その嫌な苦味がおでん全体にしみわたっている)
さて、このような共通項をもつふたりですが、のだめとうちの母の間には、決定的な相違点があり、それが致命傷となっているのです。
それは、のだめは、千秋に全て任せっきりで、後はノータッチ。かたやうちの母は、父(たまには私)が家事をしても気に入らず、勝手に手を加えてメチャクチャにしてしまうのです。
掃除について、
うちの母は、家族が部屋全体に掃除機をあてようとも、どうでもいい隅の部分が気になり、その部分を神経症的にあてた後、全体の部分をあて直し、逆にほこりを散乱させる。(たぶん、どこからか余分なほこりが、落ちるせいであろう)
お次は、フローリングにわずかに付着している汚れが気になり、公衆トイレからひろってきた(母は極度の貧乏症である)トイレットペーパーを水に浸し、フローリング全体を拭く。(その行為のおかげで、どことなく公衆トイレの臭いが充満し、フローリングには、トイレットペーパーの残骸がシラミのごとく拡散し、しかも、その残骸が後に、全体を黒くする無数の斑点となりました。先日、あまりの無残さに耐えかね貼りかえたらしい)
また母は、整理整頓も自分でやり直さなければ気が済まず、部屋全体に無秩序に物を積み上げたり、拡散させたりする。(他人の分にも手を出すので、始末におえない)しかも、普段は一向に使おうとしない衣類や物がなくなっているのに気づくや否や、突如パニックになりヒステリー状態になる。(旅行先でも同じ)
洗濯ものについて、
まあ、父や私も若干洗濯物をため込む癖はあるのですが、干す場合には、ある程度パンパンと軽く手でたたきシワを伸ばしたり、またシミがある場合は、予め除去したりします。
だけど母は、シワも伸ばさず、シミぬきもしないため、シワシワのまま洗濯物が凝り固まり、シミもさらに拡大。(とくに母の生理付きのボロボロ下着は、無残そのもの)
なのになぜ、母が洗濯物に手を出すのかといいますと、父があまりバスタオルを洗わないことが気になったり、また土日は父が朝から外出するため、その分の洗濯物がたまっていることが主な原因ではある。それに加え、自分は妻であり母親であるという強迫観念にとらわれているせいか、中途半端な量の洗濯物を目にするとおせっかいにも手を出してしまう。
料理について
うちの母は、ここ15年ぐらいはほとんど料理を作らなくなったので、害は少なくなりました。(もっとも、違う害が出てはきたのですが、それはまた別の機会に)
それまでは、魚の焼死体、ふやけた煮物や麺類を大量につくり腐敗させていました。そもそもうちの実家では、私が小学校中学年になる頃には食事は殆んど父が担当(中学生の時の私の弁当も)していたので、母は作る必要性が全くなかったのですが。
しかしながら、父の味付けは濃い目であるから気に食わないと、言っては見た目もゴチャゴチャな(祖母ゆずり)の料理を作っていました。また土曜日の昼に私が帰宅すると、おせっかいにも作り始めるからこっちはたまったもんじゃありません。(インスタントラーメンの方が、味も、目の保養の観点からしてもよほどマシ)
このように、母が家事に中途半端に手を出したあげく、私にもたらしたダメージは、掃除機能の損傷(掃除するのに時間がかかり手際も悪い)、整理整頓感覚の損傷(精神が極度に乱れると片付けが出来なくなる)、料理における美的感覚の損傷(これを修正するのに5年はかかった)などがあります。
かような問題点をもつ母と父との間の相関性の話しに移りますと、父は母に事あるごとに、「なんでお前は、掃除ひとつ出来ないんだ。お前らの部屋は、馬小屋だ」と、ののしるようになりました。(なぜか、無関係な私も共犯にされた)そのため母はますます片付けられない女となり、ヒステリー度をエスカレートさせ、とうとう立派なキ○ガイになってしまいました。料理については、自分が見てくれからして嫌悪感をもよおすような物を作っておきながら、一方的に逆切れして、不満感をどんどん溜め込む体質になっていきました。
このような過程を経て、家の中も家族の精神状態もどんどん悪化していきました。
であるからして、千秋に家事や料理を一切任せっきりにして、不満ひとつこぼさない、のだめはエライ!と思うのです。(のだめの欠点を受け入れている千秋は、もっとエライ)
思うに、のだめは、自分が女だから家事をしなければとか、何としても料理を作らなければという強迫観念が、元からあまり無いのではないかと、私は思うのです(千秋先輩の妻だからと、冗談ぽく口で言うものの)
うちの母の場合、外で仕事の出来るキャリアウーマンでした。したがって、女だから家事が、料理が、どうのこうのという部分はとっとと(元々性に合わないのだから)割り切って、早く捨てるべきだったのです。
もっとも、フランスにも、うちの母ととってもよく似ている強烈な知人がいました。その人の話はまたの機会に。
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