「シンソウ?」(真相?)
これは、よくいじめっ子「K」(注、「K」は男子)が、私あわほに向かって口にする言葉であった。
「K」は、小学校高学年当時、蹴るなりヘンなちょっかいを出すなりして、あわほのことをいじめていました。
あはほは、この「シンソウ?」の意味することがマルデ分からず、頭の中はチンプンカンプン?
また、「K」は、この同じ言葉をあわほだけでなく、内気であるが故にいじめのターゲットになっている、もうひとりの女子にも吐きつけていました。
なので、あわほはこの「シンソウ?」って言葉は、ただ単に、いじめっ子がいじめられっ子対して使う、常套句ぐらいに思っておりました。
とはいいつつ、なぜ、「真実のすがた」を意味するはずの「シンソウ」(真相)が、ののしり言葉になるのかはさっぱり分からず、なんだか喉の奥に魚の骨がはさかったような、解せない気持ちでいっぱいでありました。
そうこうするうちに、「身障者の方のために道をおあけ下さい!」などと表記されている、街中のポスターが目につくようになりました。
それで、漸く「シンソウ」(真相)ではなく、「シンショウ」(身障)だったのかと、合点がつくようになりました。
そのことに気づいてからは、「K」に「シンショウ」(身障)と言われると、ムッとした顔をして、「ウルサイ!ダマレ!」と言い返すようにしたので、Kの暴言はしばらくの間おさまりました。
けど、あわほが一息ついているのも束の間。
「K」が、その次にあわほにかけて来た言葉は、「サヴァン!」
それも、わざと、ジィ~ッとこちらの視線を合わせるかのようにして、ズバッと!(キサマはどことやらの教祖にでもなったつもりか~!ボケナス!)
これこそ、あわほがかって一度たりとも聞いたことのない、ニューフレーズでありました。
「サヴァン!」「サヴァン!」頭の中がぐるぐる回ります??
言葉の響きからして、「宇宙人?」か「サボテンの一種?」ではないのかと・・・・・。
「サヴァン星人!」「サボテンのサヴァン!」
まあ、あってもおかしくない名前だと、あわほは思うのですが、皆さま、如何なものでしょうか?(やっぱり自画自賛?)
それで、なんとなくその言葉の意味が分かるようになったのは、トム・クルーズ主演の「レインマン」を見た後のことでありました。(小学校6年生ぐらいの時かなあ)
「レインマン」の主人公は、数字にめっぽう強いという天才肌である反面、日常生活では幼稚かつ空気を読めないというキャラの持ち主であります。
かたや、あわほは、数字にめっぽう弱く(天才には程遠い)、あそこまで幼稚でも空気を読めないことはないと・・・・・。
ただ、「K」の目からすれば、あわほは結構勉強が出来る反面(注、「K」は超バカである)、普通の事が普通に出来なく見えるであろうから、「サヴァン症候群」を誇大解釈しているのではないかと・・・・・。
それから、う~んと月日は流れ、30歳前後でアスペルガーに近いPDDだという診断が下ると、あわほはついでにネットで「サヴァン症候群」について調べてみました。
そしたら、なんと!「広義のサヴァンの定義には、標準的な知能(あるいはそれよりちょっと上)と知能障害のかけ合わせをも含む」というような事が書かれているではありませんか~!
すなわち、「K」が小学生の時あわほに浴びせた「サヴァン!」という罵声は、皮肉なことに「ドンピシャ!」だったのでございます。(ガ~ン!)
一方、うちの両親は親バカホルモンのなせる業か、「うちのはちょっと変わっているけど、普通の子。大人になればなんとかなる!」と超楽観的に思っておりました。(笑えない)
もし、うちの両親があわほのことをほんの少しでも「K」のもつシビアさをもって見てくれていたのなら、障害の問題を早期解決する糸口がちょっとでもつかめたのではないのか思うと、なんだかいたたまれなくなる、今日このごろであります。(注、もっとも、「K」のいじめは非常に赦し難いものであるのだが・・・・・)
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