2013年6月2日(日)
どうも、また繰り返しHUNTER×HUNTER(富樫義博・JUMP COMICS)の録画を見て、時間をムダに潰してしまった暇人ニートのあわほです。
それと同時に、夏目友人帳(緑川ゆき・花とゆめコミックス)の再放送をアニマックスで何度も見直して、毎回同じ箇所で同じように、「萌え!萌え!萌え!」と叫んでしまう、どうしょうもなくイタイ中年オババあわほです。
ふたつとも、言わずと知れた現在を代表する大ヒット人気漫画で、あわほもアニメでひと目みた時から、例に洩れず、一瞬で惹きつけられてしまいましたが。
あわほにとって、このふたつの漫画に共通する魅力は、「母性との距離感が絶妙である」ということ。
「あまりベタっとしていない」っていうか、うまく一言でピシッと言い表せる言葉が見つからないので、思うところをちょっと、箇条書きみたいにしていきたいと思います。
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HUNTER×HUNTER
1、主人公ゴン.
主人公のゴンは、赤ん坊のときに母親が病死し、叔母であるミトに故卿のクジラ島で、ハンター試験直前の12才まで育てられた少年である(家族構成:ミト・ミトの母・ゴン。ゴンの親権は父ジンからミトが裁判で奪う)
「俺は母さんのにおいは知らないけど、ミトさんのにおいは俺にとって母さんのにおいだ」ーーーーークジラを出発する際にゴンがミトに言うせりふ。
「いいよ、べつに(実の)母さんの声は聞かなくても」ーーーーーゴンの父ジンが昔吹き込んだテープを親友のキルアと一緒に聴いているときに、ゴンがキルアに言うせりふ(そのあと、テーブが念により消滅)
このようにゴンには、始めから実の母親が存在しないし、それを求めて後々どうのこうのといった話はなく、
始めからバッサリと従来の母子関係性が断絶された感があり。
それでいて、後天的な母親であるミトとの間には、
普通の母子以上のしっかりした固い絆で結ばれているという、意外性というか斬新感があります。
2、ゴンの親友キルア
悪名高い殺し屋一家に生まれて、その中でもずば抜けて高い才能を持つキルアは、殺し屋としての将来を両親からも期待され、特に母親はそんなキルアを激愛。
殺し屋稼業に嫌気がさして、家をとび出そうとするキルアを阻止すべく、立ちはだかった母親とデブ兄貴、そんな彼らの脇腹を切り裂いて、半殺しにしてしまったキルア。
半殺しにされてもなお、立ちはだかろうとする母親を、キルアは鬼のようなすごい形相で睨みつける。
「キルア、よくそんな冷たい目つきをできるようになって~」、その感動のあまり思わず、涙腺緩むキルア母(これにて、キルア家出に成功!)
キルアの場合、母親から激愛されているので、
母と子の関係は非常に密接だと言えます。
にもかかわらず、いや、だからこそなのか?、
その愛情を徹底的にはねとばすかのように、キルアは母親を、一刀両断に半殺しにしたり、はたまた本気で殺すかのような目つきで睨みつけます。
クールでかっこいいキャラのキルアには、それらの行為が真にサマになっており、
ことに母親の偏愛ぶりに絶えず悩まされ続けている我々現代人にとって、母親をメタ斬りにするキルアの行為は、我々の日々の鬱憤を代弁してくれているように思えて、非常に痛快ですらあります。
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夏目友人帳主人公で妖怪の見える夏目貴志は、幼いころに両親を失くし、親戚中をたらい回しにされ、高校生になってようやく心ある遠縁の藤原夫妻に引きとられる。
自分が妖怪の見えることで藤原夫妻に迷惑のかかることを懸念している夏目は、妖怪の見えることは何が何でも頑なに夫妻に対して秘密にしている。
実の親子ではない故に、どこまでも色々と不器用に遠慮しあっている様子が、何とも言えずせつないですよねー。
母親代わりの藤原塔子に対する関係においても、ほんの少しずつ遠慮しながら、一歩一歩距離感を縮めていこうと努力するさまが、またしても超せつない。
普通のリアルな親子関係(特に母と子)なんて、逆に火傷しそうなほど距離が近過ぎ、遠慮なさ過ぎで、みんなアップアップして苦しいから、このように遺伝子的な繋がりが希薄で、互いに色々と遠慮しあっているのを見ると、心底癒されるんだよね。
おまけにリアルな親子関係では、遠慮ではなくて、プライドを傷つけられるのが嫌だから、言いたいことが言えないっていう、パラドックスをはらんでおります。
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このような漫画が大ヒットすることからしても、我々現代人が無意識的であるにせよ、如何にリアルな親子関係にがんじがらめにされ苦しんでいるのかを、窺い知ることができますよね。
なので、一番手軽に楽しめるコミックスやアニメが、こうした我々の心のクッション材になってくれることは、大変ありがたく喜ばしい限りであります。
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